真実は常に裏側にある。
表にあるのはたいてい、振りをしている虚栄心とか、見せ掛けのそぶりとか、そういうものだ。
愛なんていうものが、その際たるものかもしれない。愛を語るのに表情というものが存在する。それは余りに純粋で素朴な憂いや哀しみ、そして無上の喜びをたたえるのだ。あたかも身体の芯で発生したものが、外と内の狭間にまで達して、それが滲み出たような。
哀しいことだが、それがあまりにただのそぶりでしかなくて、人を欺き煩わせる道具だと気付くのには、一度その残酷な表裏の相違に侵されてしまわないといけないのだ。
ああ、人間はあまりに楽観的で、目の前の現実を把握する能力に乏しい。



キーワード。純日本語への接近。

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