「過去」という泥沼にはまり込んだ。
周りの闇と沈黙は暖かくて、ゆるゆると肌をつつみこむ。
心地が良いから、当分漂ってしまう。
さっきから目の前に、誰かのたらした釣り糸が見える。
まだ、まだもう少し待ってくれないか。

___________

手を伸ばせば届くところに、女の乳房がある。
強くつかむとばらばらに割れて壊れてしまいそうなので
そっと眺めるだけにとどめる。

___________

引き金をひく。

倒れたのは
僕の中の君か
君の中の僕か。

___________

言うまでもなく、
彼女の耳は、貝殻だ。
え、知らなかった?

(点滅を繰り返す赤信号)

(暗転)

(     )

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